安齊麻美子・田中恵美 木版画展 「たび」 @伊勢丹浦和店
2013年5月22日(水) ~ 28日(火)
10:30-19:30(最終日16:00まで)
伊勢丹浦和店7F=プチギャラリー
田中 恵美
「生活の中で目に映る景色やとりまく現実がふいに姿を変えて気持ちに飛び込んでくることがある。わたしはここにいて、同時にここではないどこかにもいる。」
2005年第3回山本鼎版画大賞展 大賞
2006年 武蔵野美術大学大学院造形研究科版画コース修了
2007年第1回秀桜基金留学賞
2008年『garden』 the Glasgow School of Art, UK
2012年個展『white forest』アートガーデン、岡山
2012年アールデビュタントURAWA2012
ほか多数開催
テーマ:
「旅の島」を解釈し「光が作り出す幻想的な景色」をテーマに出品する予定です。
わたしは「光の表現」を制作のテーマとしています。物質的な存在としての「光」だけではなく、象徴的な意味合いを含んだ「光」でもあります。また「光」を「影」であると見なしており、それらは対立概念ではなく延長線上にあって代替可能なものであり、物質としての実体を持たないからこそ目に見えないものを照射すると考えています。
技法:
木版技法を用いて制作しています。
半円形の刃先を持つ彫刻刀、丸刀のみを使って木の板にイメージを彫り、墨汁の色を色彩として和紙に摺り落とす手法を用います。一言に丸刀と言ってもその形状はさまざまで、刃先の大きさやカーブの具合、また力のいれ方によって彫り跡の表情が思いのほか豊かに変化します。その彫り跡が光のようだと感じたことから制作が始まっています。丸刀で光の粒を刻みつけている、あるいはわたしの感情や感覚をその小さな輝きに置き換え版木に託しているようだと感じます。木版画は形のないものを描き出すのに適すると感じ制作を続けています。
安齊 麻美子
「私たちは、木版画という共通の媒体を通し、それぞれが目指す島への旅を続けているという意味を込め、『旅の島』というタイトルでの展示をいたします。」
2005年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻修了
第73回版画協会展(東京都美術館/東京)
2009年第6回飛騨高山現代木版画ビエンナーレ(高山市民会館/岐阜)
個展(ギャラリー上原)
他 多数
テーマ:
日常生活の中で、ふと思い出す景色。それは、知らないうちに心に刻まれた、その時だけしか出会えない自分にとって特別な情景なのだと思います。
また、その場所に足を運んだ時、耳をすまし、見つめていると、目に見えない何かに心を揺さぶられます。
わたしは、その揺さぶるものには、“なにか”が宿っているような気がしています。
旅は、そのようなものを気づかせてくれる、私にとっての道しるべです。
今回の『旅の島』の展示では、最近の旅などで出会ってきた、そのような情景を、バレン摺りの水性木版画の小品を中心に展示いたします。